今回は『Pre exhaustion training』です。
最近では、HIITなど海外での流行しているトレーニングが日本でも流行してきています。
そのトレーニングの一つであるPre exhaustion exerciseについて解説していきます。
Pre exhaustion trainingとは
Pre exhaustion trainingとは
Pre exhaustion trainingとは
- Pre：前
- Exhaustion：疲労・倦怠感
- Training：運動
つまり、疲労前の運動という意味になります。
読み方は、プレ イクスハクション トレーニングと読みます。
略して"Pre Ex"などと表記されることが多いです。
どのようなトレーニングか
Pre exhaustion trainingがどのようなトレーニングかというと
ポイント
Pre-exhaustionトレーニングは、2つ以上の連続したエクササイズをすぐに連続して行う高度なレジスタンストレーニング方法です。
簡単に書くと、同じ場所を2種類以上のトレーニングを連続して行う。ということになります。
トレーニング種目は、基本的にはアイソレーション種目→コンパウンド種目という順序が適切です。
コンパウンド種目をする前に、アイソレーション種目で鍛えたい筋肉を事前に披露させておくことが重要となります。
コンパウンド種目
コンパウンド種目とは、多関節運動のことで複数の関節を同時に動かしてトレーニングを行う種目になります。
例)ベンチプレス・スクワットなど
アイソレーション種目
アイソレーション種目とは、単関節運動（一つの関節を動かす運動）の種目のことを"アイソレーション種目"と言います。
例)ダンベルカール・レッグエクステンション
Pre exhaustion trainingのメリット
Pre exhaustion trainingのメリットは、低負荷など比較的軽い重りでも高重量のトレーニングと同様の効果が得られるということです。
自宅トレーニングや軽い重りしかない場合でも高いトレーニング効果を得られるので、女性や高重量を扱うのが苦手な方におすすめです。
さらにトレーニング時間・量が少なくても通常のトレーニングと同様の効果を出すことが可能なので、時間短縮にもなります。
Pre exhaustion trainingの効果
文献でもPre exhaustion trainingの効果を示すものも多くあります。
The present study compared the effects of PreEx versus TRT on maximum strength, muscle hypertrophy, body composition, and total training volume in adult men. The main findings revealed that, despite the higher total training volume achieved by the TRT group, the gains in muscle strength and hypertrophy were similar between interventions.
1)文献引用
翻訳
本研究では、成人男性を対象に、最大筋力、筋肥大、身体組成、および総トレーニング量に対するPreExとTRTの効果を比較した。その結果、TRT群の方が総トレーニング量が多かったにもかかわらず、筋力と筋肥大の向上は介入群間で同等であることがわかりました。
と、Pre exhaustion trainingの方がトレーニング量が少ないにも関わらず、筋力・筋肥大は通常のトレーニングと同様の効果があることが示されています。
Our findings indicate that despite the decrease in total training volume with the PreEx method, similar hypertrophic and strength gains can be achieved.
1)文献引用
翻訳
今回の調査結果は、PreEx法による総トレーニング量の減少にもかかわらず、同様の肥大と筋力向上が達成できることを示しています。
We demonstrated that the PreEx training style can be included in RT programs. This style is efficient in producing hypertrophic and strength results, despite the low total volume.
1)文献引用
翻訳
私たちは、RT(レジスタンストレーニング)プログラムにPreExトレーニングスタイルを取り入れることができることを実証した。このスタイルは、総量が少ないにもかかわらず、筋肥大と筋力の結果を出すのに効率的である。
とPre exhaustion trainingはトレーニング時間・送料が少ないにも関わらず筋肥大・筋力アップの効果があります。
Pre exhaustion trainingのデメリット
Pre exhaustion trainingにもデメリットがあります。
Pre exhaustion trainingのデメリット
・筋肉の解剖学を理解していないといけない
・トレーニングフォームを丁寧に実施しないと効果が薄くなる
これらが主なデメリットかと思います。
Pre exhaustion trainingは、低い負荷で狙った筋肉に刺激を連続して入れるトレーニングです。
そのため、負荷をかける筋肉の場所・動かし方をを理解していないと違う場所に負荷がかかって今します。
違う場所に負荷がかかれば、ただの低負荷のトレーニングになっていまいます。
もう一つのデメリットも同様に、フォームが崩れることで狙いとは違う場所の筋肉に刺激が入ってしまうのでトレーニング効果がなくなってしまいます。
特に、同部位に連続してトレーニングを行うので、フォームが崩れやすいので特に注意してトレーニングをすることが必要です。
トレーニング例
Pre exhaustion trainingのトレーニング例
- セット1：ウォームアップセット。（軽めの重量で25rep)
- セット2：最初のワーキングセット。20repで限界になるような重量を使用する。
- セット3：第2ワーキング・セット。第1セットの12～15回で限界が来るような重量を選ぶ。この重量を使って、20repを行う。必要に応じて休息をとる。
- セット4～11：ワーキング・セット。セット3をさらに8回繰り返し、同じ重量を使い、1セット20レップスで行う。
2)サイトからの翻訳
※2)サイトはケーブルクロスオーバーのみでPre exhaustion trainingを実施しています。
これはあくまで1例です。
このような感じでセット1をアイソレーション種目
セット2をコンパウンド種目というように実施すればより効果で出るかと思います。
トレーニングを組み合わせる
Pre exhaustion trainingのみでのトレーニングでも筋肥大は十分期待できますが、通常のトレーニングにPre exhaustion trainingを組み合わせることでより高い効果が期待できます。
However, the use of only one PreEx set with low load may be sufficient to increase the activation of additional muscle fibers.
1)文献引用
翻訳
低負荷のPreExセットを1回だけ使用することで、追加の筋線維の活性化を高めることができる可能性があります。
と、Pre exhaustion trainingをトレーニングに追加することで、トレーニング効果が高まる可能性があると文献でも書かれています。
このように、一つのトレーニングばかりでなく、様々なトレーニングを組み合わせることが筋肉へのより良い刺激になります。
まとめ
今回はPre exhaustion trainingについて解説しました。
比較的軽い重りでもトレーニング方法を工夫することで筋肥大することが可能です。
様々なトレーニング方法を知ることで、多くの種類の刺激を筋肉に与えることが可能です。
そうすることで、より筋肉の発達を促すことができます。
多くのトレーニング方法を知り、自分に合ったトレーニングを行いましょう。
ありがとうございました。
参考・引用文献
- Thiago Barbosa Trindade Effects of Pre-exhaustion Versus Traditional Resistance Training on Training Volume, Maximal Strength, and Quadriceps Hypertrophy Front Physiol. 2019; 10: 1424.
- https://massivejoes.com/workouts/pre-exhaust-training/