マッサージの効果とは?

ヘルスケア

【解説】マッサージの効果とは?【エビデンス付き】

今回は『マッサージの効果とは?』です。

マッサージは一般的によく行われますが、どのような効果があるかをハッキリと理解されている方は少ないかと思います。

 

今回は、文献などを用いてマッサージの効果について解説していきたいと思います。

 

マッサージとは?

マッサージとは?

マッサージは、皮膚に求心的に施術することにより主に静脈系血液循環の改善やリンパ循環の改善を目的にした手技療法である。マッサージは、フランスで生まれた手技療法を指すが、同様の効果を得られるものとしてタイ式や朝鮮式のマッサージも便宜的に「マッサージ」と呼ばれる。

Wikioedia引用

とマッサージは様々な種類があります。

今回は、一般的にマッサージと言われる"皮膚に求心的に施術すること"として解説していきたいと思います。

 

マッサージの効果

マッサージの効果

マッサージの効果は主に

マッサージの効果

  • 疼痛の改善
  • 筋肉の硬さの改善
  • 血流の改善
  • 関節可動域の改善
  • 抑うつ状態の軽減
  • 免疫機能の向上

下記文献参考

など様々な効果があります。

 

トレーニングやスポーツで良くされるマッサージの目的は、疼痛の改善・筋肉の硬さの改善が主なところかと思います。

 

マッサージのメカニズム

マッサージのメカニズム

マッサージのメカニズムとしては、完全に理解されているわけではないそうです。

しかし、痛みに対しての効果などは研究で効果があると判断されています。

 

主な疼痛軽減の原理(メカニズム)は"ゲートコントロール理論"というものです。

 

簡単に解説すると、皮膚や筋肉を擦る・揉む・押すことで、Aβ繊維という触覚を刺激します。

その触覚を刺激することで、痛み刺激を上書きしてしまうことで、痛みを感じにくくするという原理です。

 

他には、筋肉の固い部分をマッサージすることで血流の改善をし、筋肉の硬さを改善するということもあります。

 

マッサージとストレッチの違い

マッサージ・ストレッチの違い

マッサージとストレッチはどちらとも筋肉を柔らかくするものじゃないの?

と思う方も多いかと思います。

 

大きく理解すると、そのようなことですが、実際は少し異なります。

 

ポイント

マッサージは、筋肉の一部が硬いときに非常に有効です。

 

筋硬結と言われる筋肉の一部が硬いときは、マッサージで固い部分を治療することで改善しやすいです。

ストレッチでは、筋肉全体が伸びるので筋硬結は改善しずらいです。

 

ポイント

ストレッチは、筋肉全体が硬い場合や関節自体が硬い場合に有効です。

 

筋肉全体が硬い、関節が硬い場合にマッサージしても、効果がピンポイント過ぎるため効果が出にくいです。

 

そのような場合には、ストレッチで筋肉全体を伸ばす・関節をしっかりと動かす、伸ばすことをする必要があります。

 

マッサージとストレッチの違い

筋肉に対して

  • ピンポイントであればマッサージ
  • 全体伸ばすのであればストレッチ

というようなイメージです。

 

マッサージのエビデンス

マッサージのエビデンス

参考引用文献からマッサージのエビデンスを紹介したいと思います。

 

Arthritis patients have also experienced less pain following massage.

1)文献引用

翻訳

関節炎の患者さんも、マッサージ後に痛みが軽減されています。

 

Pain has also been relieved by massage therapy following arthroscopic surgery for the knee in this case on a 20 minutes/week schedule.

1)文献引用

翻訳

膝の手術後に、週に20分のスケジュールでマッサージ治療を行うことで、痛みが緩和されました。

 

Massage has also been effective for both acute pain and mood in a study on cancer patients.

1)文献引用

翻訳

マッサージはまた、がん患者を対象とした研究において、急性の痛みと気分の両方に有効であるとされています。

 

Exercises were then performed to induce delayed onset muscle soreness. The moderate pressure massage group experienced decreased pain (by 48%) during the exercises.

1)文献引用

翻訳

筋肉痛を誘発するエクササイズを行い、その後、中程度の圧力でマッサージを行うグループではエクササイズ中の痛みが48%減少しました。

 

Still another theory is that with increasing serotonin levels pain is decreased inasmuch as serotonin is the body’s natural anti-pain neurotransmitter.52 Serotonin levels are increased by massage therapy and are also correlated with decreased cortisol and depression, which are also important effects of massage therapy.

1)文献引用

翻訳

セロトニンは身体の抗疼痛神経伝達物質であるため、セロトニンレベルが上昇すると痛みが減少するとされています。セロトニンレベルはマッサージによって上昇し、コルチゾールやうつ病の減少とも相関しています。

 

Muscle soreness was significantly reduced for the two experimental groups versus the standard treatment control group. Range of motion also significantly increased for the massage versus the other groups.

2)文献引用

翻訳

筋肉痛は、2つの実験群で標準治療の対照群に比べて有意に減少しました。可動域も、マッサージを受けた群は他の群に比べて有意に増加しました。

などと様々な効果が研究結果として発表されています。

 

マッサージの方法

マッサージの方法

マッサージの方法は、マッサージをされる方により様々だと思います。

決まった方法でないと効果はないということはありません。

 

マッサージのポイントとしては

マッサージのポイント

  • 心地よい強度で行う
  • 硬い・痛みのある部位に行う
  • 10~20分程度行う

などです。

 

マッサージですごい痛くする方もおられますが、基本的にはマッサージされる方が気持ち良い程度・痛気持ちい程度で行うことが良いです。

痛すぎるとかえって力が入りマッサージで悪化させる恐れもあります。

 

硬い筋肉・痛みのある部位や、その周辺をマッサージしましょう。

あまり関係のない部分をマッサージしても効果がありません。

 

マッサージもあまり長時間しすぎると、筋繊維の損傷など、いわゆる揉み返しといって痛くなることもあります。

 

まとめ

マッサージまとめ

今回は、マッサージの効果は?についてエビデンスをもとに解説しました。

 

最近では、マッサージガンなどマッサージ器具も多く販売されています。

マッサージは、自分でも簡易的に実施でき、効果が実感しやすいものとして非常に有効です。

 

マッサージの効果を知ることでより、身体をセルフケアし、良い状態を保てるかと思いますので、有効にマッサージを活用していきましょう。

 

ありがとうございました。

 

参考・引用文献

  1. Tiffany Field, PhD Massage Therapy Research Review Complement Ther Clin Pract. Author manuscript; available in PMC 2017 Jun 12.
  2. Tiffany Fielda Massage therapy research review  Complement Ther Clin Pract. Author manuscript; available in PMC 2017 Aug 21.
  3. 松澤 正ら マッサージによる筋硬度の変化の検討 第30回関東甲信越ブロック理学療法士学会 セッションID: P2-16-157

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