今回は『カフェインの効果 メリット・デメリット』です。
カフェインは眠れなくなるなど色々とメリット・デメリットがあると聞いたことはあります。
しかし、どれくらいで身体からカフェインは消えるかなど、詳しくわからないという人が多いかと思います。
今回はカフェインについて詳しく書いていきたいと思います。
結論
結論
- メリットもデメリットも同じくらいある
- カフェインの飲み過ぎはダメ
生活リズムに合わせて、嗜好品として楽しみましょう
カフェインとは
カフェインとは、コーヒーナッツやカカオナッツ・コーラナッツ・茶葉に含まれている成分です。
例を挙げると
例
- コーヒー
- 紅茶
- お茶(緑茶・烏龍茶など)
- ココア
- エナジードリンク
- 眠気防止剤(眠眠打破など)
などにカフェインは含まれています。
カフェインのないお茶
お茶は大体カフェインがありますが
ノンカフェインティー
- 麦茶
- ハーブティー
これらは原料がコーヒー豆や茶葉でないためカフェインが含まれておりません。
カフェインの吸収・代謝
吸収
コーヒーなどを飲んでカフェインを摂取し30-120分で血中濃度が最高値になると言われています。
代謝
身体から抜ける(半減期)のは、4時間と言われておりますが、2-8時間と個人によってばらつきがあります。
(※半減期とは成分の血中濃度が半分になるまでの時間のことです)
カフェインの作用
カフェインには様々な作用があります。
まず、それぞれの作用をご説明しますので、手っ取り早くメリット・デメリットを知りたい方は目次から飛ぶことを推奨します。
大きくは
カフェインの効果
- 中枢神経刺激作用
- 循環器系への作用
- 利尿作用
- 脂肪燃焼効果
です。
カフェインの中枢神経刺激作用
中枢神経刺激作用は
中枢神経刺激作用
- 不眠
- 不安
- 疲労感
が主な中枢神経への作用です。
不眠
カフェインを摂ると眠れなくなるとよく耳にするかと思います。
成人では100mg以上のカフェインの摂取をすると眠るまでの時間の延長・睡眠時間の短縮を引き起こすといわれています。
時折、睡眠には関係ないという文献なども見られますが、少しは影響があるものと思います。
カフェインを摂取するとなぜ眠気がなくなるのか?
本来、人は起きて行動しているうちに脳内にアデノシンという疲労物質が蓄積します。
アデノシンは、ヒスタミンという物質を抑制する役割があります。
ヒスタミンとは覚醒物質といわれるもので、ヒスタミンが働くと目がバッチリ覚めます。
本来はこのように眠気が出現しますが、カフェインはアデノシンの働きを抑えます。
そのため、ヒスタミンが抑制されなくなり目が覚めるというメカニズムです。
ポイント
カフェインは、ヒスタミンを抑制するアデノシンの抑制。
抑制の抑制と少しややこしいです。
不安
カフェインを多く摂取すると不安を誘発するということがあります。
400-500mgのカフェイン摂取で不安が出現しやすいといわれています。
これは脳内物質であるアデノシン受容体A2多型がカフェインによって不安を誘発しているといわれています。
疲労感
カフェインを摂取することで疲労感が減少するという報告がされている論文もあります。
その論文の内容は、カフェインを4-10mg/kg運動の1時間前に摂取することで疲労感が軽減するという報告です。
カフェインの摂取中断をすると疲労感が上昇するとも報告されております。
カフェインの循環器系への作用
カフェインは循環器系(心臓・血管など)への作用もあるといわれています。
循環器への作用
- 血圧の上昇
です。
血圧の上昇
健常人が200-250mg(コーヒー2-3倍)のカフェインを摂取すると血圧(収縮期・拡張期)が3-14mmHg上昇するといわれています。
約30分後から血圧上昇は出現し、60-120分後に最大となり、2-4時間持続します。
特に高齢者・身体的、精神的ストレスの多い方・高血圧症の方に著名に効果がみられるそうです。
ただ、頻繁にカフェインを摂取する方には、あまり血圧の上昇は見られなかったそうです。
虚血性心疾患のリスク
目覚め(起床)から1時間以内のカフェイン摂取は早朝の血圧上昇を促進させ、心臓疾患・特に虚血性心疾患の危険性を高める可能性があります。
カフェインの利尿作用
カフェインは利尿作用があり、コーヒーなどカフェインを飲むと、おしっこに行きたくなるとよく聞くかと思います。
これは、カフェインによって腎臓への血流が増加し、カフェインがナトリウムの再吸収を抑制します。
つまり、カフェインが体内への水分の再吸収を抑制しているので、水分が尿によって外に出て行ってしまいます。
これがカフェインを摂取すると、おしっこに行きたくなるメカニズムです。
カフェインには利尿作用があり、電解質(ミネラルなど)を多く失うこともリスクと考えられますが、100-600mgのカフェインであれば電解質のバランスの異常が生じないといわれています。
脂肪燃焼
カフェインは脂肪燃焼作用もあるといわれています。
カフェインの中枢神経系の刺激(興奮)作用によってアドレナリンなどの物質が分泌され、脂肪の分解が進みやすいといわれています。
メリット・デメリット
メリット
メリット
- 不眠(眠ってはいけない場合)
- 血圧上昇(低血圧の場合)
- 脂肪燃焼
- 美味しい
デメリット
デメリット
- 不眠(寝ないといけない場合)
- 不安を強くする
- 利尿(夜間など不眠を誘発する可能性がある)
- 虚血性心疾患のリスク
- 血圧上昇(高血圧の場合)
まとめ
一見、デメリットが多く見えますが
- 生活リズムなどを気にしない
- 多量のカフェインを摂取する
これらをしなければ大丈夫です。
もし、デメリットばかりであれば大昔から飲まれているカフェインですが、どこかで生活の中から消えて行っているものと思います。
1日300mg(5mg/kg)以内を目安にコーヒー・紅茶など楽しむ分には問題ないかと思います。
カフェインを理解して飲んでいきましょう。
ありがとうございました。