今回は『グルタミンの効果とは?』です。
グルタミンとは、トレーニング上級者の方では当たり前に摂取しているサプリメントです。
トレーニング初心者の方でも"グルタミン"という名前は聞いたことがあるという方も多いかと思います。
今回は、グルタミンの効果や摂取量などについて解説していきます。
結論
グルタミンの効果は
ポイント
- 免疫強化
- 筋損傷の低下・修復
トレーニング後には、グルタミンを摂取したほうが良いです。
グルタミンとは
グルタミンとは、非必須アミノ酸の1種で遊離アミノ酸と言われる種類のアミノ酸です。
通常、アミノ酸はタンパク質などと結合して存在していますが、遊離アミノ酸単体で血中に存在しているアミノ酸のことです。
非必須アミノ酸なので身体で生成することも可能なのですが、十分量を得るためにはサプリメントなどでの摂取も重要です。
グルタミンが多く含まれている食品は
- 大豆
- 魚(マグロなど)
- 肉
- チーズ
- 卵
など基本的にはタンパク質が多く含まれているものに多く含まれるという感じです。
グルタミンの効果
最初にも書きましたが、グルタミンの効果は
- 免疫強化
- 筋損傷の低下・修復
です。
免疫強化
グルタミンの効果で一番有名な効果は、免疫強化かと思います。
It has been speculated that failure of the muscle to provide sufficient glutamine could result in a depressed rate of lymphocyte proliferation in response to antigens and so might impair immune defense to viral infection.
1)文献引用
筋肉に十分なグルタミンが供給されないと、抗原に対するリンパ球の増殖率が低下し、ウイルス感染に対する免疫防御が損なわれるのではないかと推測されています。
Among several amino acid and antioxidants, L-glutamine supplementation emerged with prominent results of muscle mass/strength recovery, immune and inflammatory modulation, and redox balance in aging animal models and few aging human trials.
2)文献引用
いくつかのアミノ酸および抗酸化物質の中で、L-グルタミンの補給は、高齢化動物モデルと少数の高齢化ヒト試験において、筋肉量/強度の回復、免疫および炎症の調節、およびレドックスバランスの顕著な結果が得られていることが明らかになった。
などと免疫強化について様々な文献・論文も書かれています。
グルタミンによって、免疫組織の強化が起こりますので、高強度のトレーニング後など免疫力が低下しそうなタイミングで摂取することでより効果を発揮します。
筋損傷の低下・修復
グルタミンには、筋損傷を低下をさせる・筋修復の促進効果もあります。
Glutamine supplementation seems to attenuate markers of muscle damage, such as blood CK and LDH levels.
3)文献引用
グルタミンの補給は、血中CKやLDHレベルなどの筋肉損傷のマーカーを減衰させるようです。
こちらは先ほども引用たものですが、こちらにも筋の回復効果の研究結果も出ております。
Among several amino acid and antioxidants, L-glutamine supplementation emerged with prominent results of muscle mass/strength recovery, immune and inflammatory modulation, and redox balance in aging animal models and few aging human trials.
2)文献引用
いくつかのアミノ酸および抗酸化物質の中で、L-グルタミンの補給は、高齢化動物モデルと少数の高齢化ヒト試験において、筋肉量/強度の回復、免疫および炎症の調節、およびレドックスバランスの顕著な結果が得られていることが明らかになった。
グルタミンは、直接的に筋力を向上させるわけではなく、免疫機能の向上や筋損傷の低下させる効果など、回復のためのサプリメントというイメージかと思います。
グルタミンの摂取量・タイミング
摂取量
グルタミンの摂取量は
注意ポイント
1回5-10gの摂取程度
1日では20-30gが良いとされています。
1度に多く摂取しすぎると下痢になったりという報告もあるので、量は個人で微調整することをおすすめします。
タイミング
グルタミンの摂取のタイミングについては、最良のタイミングは定まっていないかと思います。
個人的には、トレーニング後・就寝前などが良いかと考えていますが、いつに飲んでも効果はあると思いますので、気にしすぎなくても良いです。
グルタミンの副作用
グルタミンの副作用についてです。
1度に多く飲み過ぎると下痢になるということも言われていますが、重大な副作用は特に報告されていないかと思います。
No adverse reactions to short-term glutamine supplementation in amounts of 20–30 g within a few hours have been reported in healthy athletes.
1)文献引用
数時間以内に20~30gの量のグルタミンを短期的に補給しても、健康なアスリートでは副作用は報告されていません。
Moreover, doses of 20–30 g of glutamine have been reported to be tolerated (no side effects), offering no harm to humans.
3)文献引用
さらに、20-30gのグルタミンの用量は忍容性(副作用なし)であることが報告されており、ヒトに害はない。
と重大な副作用はないと報告されています。
まとめ
今回はグルタミンの効果について書かせて頂きました。
グルタミンは、トレーニング・健康を維持するために必要なアミノ酸ですので、意識して摂取することで身体を良い状態で維持することができます。
非必須アミノ酸ですが、とても重要なアミノ酸です。
感染症も流行していますので、グルタミンを摂取して免疫力を向上させましょう。
ありがとうございました。
参考・引用文献
- Michael Gleeson Dosing and efficacy of glutamine supplementation in human exercise and sport training . 2008 Oct;138(10):2045S-2049S
- Ewin B Almeida L-Glutamine Supplementation Improves the Benefits of Combined-Exercise Training on Oral Redox Balance and Inflammatory Status in Elderly Individuals Oxid Med Cell Longev. 2020 Jan 22;2020:2852181.
- Audrey Yule Coqueiro Glutamine as an Anti-Fatigue Amino Acid in Sports Nutrition Nutrients. 2019 Apr 17;11(4):863