BCAAの効果とは?

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BCAAの効果とは?【メカニズム解説】

今回は『BCAAの効果とは?』です。

最近はEAAの登場により、BCAAとEAAの違いは何なのか?や単純にBCAAの細かい効果・作用などがわからない方も多いかと思います。

 

今回は、BCAAに集中して効果・作用など文献をもとに解説していきたいと思います。

 

BCAAとは?

BCAAとは"Branched Chain Amino Acid "の略称で日本語では、"分岐鎖アミノ酸"と呼ばれています。

 

BCAAは

  • バリン
  • ロイシン
  • イソロイシン

の3つのアミノ酸で構成されています。

 

そして、この3つは必須アミノ酸です。

 

多くのアミノ酸が肝臓で代謝されるのに対して、BCAA は筋肉で直接分解される必須アミノ酸である。

2)文献引用

BCAAは、この筋肉のタンパク質を構成する必須アミノ酸の約35%を占め、さらに食物中の必須アミノ酸の約50%を占めると報告されている。

2)文献引用

BCAAは、筋肉のタンパク質を構成する必須アミノ酸の約35%を占めるということからもアミノ酸の中でも重要なものということがわかります。

BCAAの主な効果

BCAAの主な効果は

  • 筋肉の分解を防ぐ
  • 筋肉の合成シグナルを送る
  • 疲労感を減らす

というのが主な役割です。

筋肉の分解を防ぐ

筋トレ中級者~上級者の方では、カタボリックという言葉を耳にしたことあるかと思います。

 

カタボリックとは、日本語では異化という意味で筋トレ用語では筋肉の分解という風に使われることが多いです。

 

身体は、血中にアミノ酸がなくなってしまうと筋肉を分解して、血中のアミノ酸を補おうとします。

つまり、飢餓状態であればどんどん筋肉を減らしてしまうのです。

 

折角、筋トレをして筋肉を付けてもカタボリックが起こってしまうと筋トレ効率が落ちてしまいますし、筋トレの意味がありません。

 

そこで、BCAAを補給することでカタボリックを防ぐというのがBCAAの大きな役割の一つです。

文献では

投与されたBCAAが筋肉中で分解されることにより、筋タンパク質分解の抑制が認められた。

2)文献引用

と書かれています。

 

このように、BCAAを補給することで筋肉の分解を防げるのでBCAAを摂取することは重要と言われています。

筋肉の合成シグナルを送る

BCAAの役割のうちの一つに、筋肉の合成シグナルを送るという役割があります。

Importantly, BCAAs, and specifically leucine, contribute to the anabolic signal.

1)文献引用

重要なのは、BCAAs、特にロイシンは、同化(アナボリック)信号に貢献している。

と文献にもあります。

 

アナボリックとは、カタボリックの対義語であり筋肉など組織が合成されることを意味します。

 

この一文だけを見れば

BCAAじゃなくてもロイシンだけ摂取すればいいじゃないか。と思う方もおられるかもしれません。

Leucine exerts the most potent growth-promoting effect as evidenced by the fact that oral gavage with leucine, but not isoleucine or valine, stimulates protein synthesis in skeletal muscle.

1)文献引用

ロイシンは、ロイシンだけではなく、イソロイシンやバリンと経口投与するということによって最も強力な成長促進効果を発揮し、骨格筋のタンパク質合成を刺激することが証明されている。

と書かれており、ロイシンだけでなく、バリン・イソロイシンと摂取することで強力な作用を生み出すため、BCAAで摂取する必要があります。

 

さらに

The potent anabolic effects of BCAAs have led to growing interest in their use as a supplement to exercise, typically in the form of a whey protein shake consumed immediately after exercise. Resistance exercise is a powerful anabolic signal, which synergizes with protein or BCAA intake; combining exercise and protein intake thus leads to maximum protein synthesis.

1)文献引用

 

BCAAの強力な同化(アナボリック)作用により、運動時のサプリメントとしての使用に関心が高まっています。抵抗運動は強力な同化(アナボリック)シグナルであり、タンパク質やBCAAの摂取と相乗効果を発揮します。

と書かれており、抵抗運動の多い筋トレ中など、運動中にBCAAを飲むこともアナボリックに非常に良いことがわかります。

疲労感を減らす

BCAAには疲労感を軽減させるという効果もあると言われています。

 

5日間の継続的なBCAA摂取は筋へのダメージを抑制し、DOMSや疲労感を抑制できるなど、運動による筋障害の予防や回復促進に対して有効に作用する可能性が示唆された。

3)文献引用

DOMSとは、delayed onset muscle sorenessの略称で、日本語では遅発性筋肉痛と言います。

と書かれており、疲労感を軽減させる効果もあるそうです。

BCAAだけではダメ

BCAAの効果について書きましたが、BCAAだけ摂取していれば良いということではありません。

 

BCAAは、あくまでのタンパク質(アミノ酸)を摂っている上でカタボリックを防ぐ・アナボリックを効率的にするということ目的に摂取するということです。

 

メインは、食事・プロテインの摂取ですのでBCAAだけで大丈夫などと、勘違いしないように注意しましょう。

まとめ

今回はBCAAの効果について解説しました。

 

EAAと比較されることも多いBCAAですが、BCAAにはBCAAの役割があります。

筋肉を構成するタンパク質の35%がBCAAですので、EAAではなくBCAAをピンポイントで補給する必要性も理解できるかと思います。

 

筋トレをしない日にもBCAAを飲む・トレーニングしない方でも健康維持・筋力維持でBCAAを飲むということも必要かと思います。

 

うまくBCAAを利用して、ボディメイク・健康維持をしていきましょう。

 

ありがとうございました。

参考・引用文献

  1. Michael Neinast, Danielle Murashige, and Zoltan Arany  Branched Chain Amino Acids Annu Rev Physiol. 2019 February 10; 81: 139–164
  2. 下村 吉治 運動による分岐鎖アミノ酸(BCAA )代謝の促進とBCAA投与効果 体力化学(2007)56.25-55
  3. 呉 雪 分岐鎖アミノ酸(BCAA)摂取がレジスタンス運動後の 遅発性筋痛および筋疲労に及ぼす影響 仙台大学大学院スポーツ科学研究科修士論文集Vol.18. 2017.3

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