体幹トレーニングの基礎

トレーニング トレーニング知識

体幹トレーニングの基本【スポーツ競技者必見】

今回は『体幹トレーニングの基本』です。

体幹トレーニングは、今やスポーツ選手も当たり前に取り入れており、さらには部活動やダンスなどでも体幹を鍛えることが流行してきています。

 

しかし、体幹をなんとなくで理解し、プロの真似をしただけの体幹トレーニングを行っている方も多いです。

 

今回は体幹について詳しく解説しますので、ぜひ今後のトレーニングに役立て下さい。

結論

体幹は静的役割・動的役割があります。

どちらも体幹トレーニングとして実施することでパフォーマンスが向上します。

体幹とは

体幹とは、首から上・両腕・両足(四肢)を除いた部分のことを言います。

体幹の筋肉

体幹には、大きく2種類に分けられます。

 

インナーマッスルとグローバルマッスルです。

 

インナーマッスル

インナーマッスルとは、文字通り"深部にある筋肉"で主に静的(動きを止める・固定する)役割があります。

体幹のインナーマッスルは

  • 腹横筋
  • 腸腰筋
  • 多裂筋
  • 骨盤底筋群

です。

腹横筋

腹横筋は、コルセットの様に腹部を包むようになっており役割もコルセットと同じような腹圧を高める役割があります。

腸腰筋

腸腰筋は、腰椎・骨盤から大腿骨の付け根辺りについている筋肉です。

股関節を曲げる・腰を反らすなどの役割があります。

多裂筋

多裂筋は、脊椎と脊椎を繋ぐ筋肉で脊柱の安定性を高める役割があります。

骨盤底筋群

骨盤底筋群は、文字通り骨盤の奥にある筋肉で尿もれしないように力を入れたりする筋肉です。

個人的には、スポーツなどにはあまり使用しないものと考えております。

グローバルマッスル

グローバルマッスルとは、文字通り"大きい筋肉"で主に動的(動きを作る)役割があります。

 

体幹のグローバルマッスルは

  • 腹直筋
  • 外腹斜筋
  • 内腹斜筋
  • 脊柱起立筋

です。

腹直筋

腹直筋は、THE腹筋と言われる部分です。

腹直筋を鍛えることで、腹筋が割れて見えやすくなります。

本来は、体幹を屈曲(曲げる)させる役割です。

 

動作では、走っている時に身体が反るのを止めたり、ボールを投げる・バドミントンのラケットを振るなどの際に身体を曲げることで、強いエネルギーを生み出す役割があります。

外腹斜筋・内腹斜筋

共に、肋骨から骨盤についている筋肉です。

主に体幹を捻じる役割があります。

 

動作では、野球ボールを投げる・サッカーでボールを蹴るなどの際に、体幹を強く捻じりエネルギーを生み出しています。

脊柱起立筋

骨盤から脊椎についている長い筋肉で、脊椎の横にある筋肉です。

背筋と言われる部分の多くを担っています。

体幹を反らす役割があります。

 

動作では、ジャンプの際に身体を縮めてから伸ばす際の"伸ばす"部分のエネルギーを作っています。

脊柱起立筋がなければ強く体幹を反らせないので、高く飛ぶことができなくなります。

体幹の役割

最近の"体幹を鍛える"というと多くの方がインナーマッスルだけを鍛えようとしています。

 

しかし、体幹の役割はインナーマッスルだけではありません。

 

体幹には、静的役割(インナーマッスル)動的役割(グローバルマッスル)の二つがあります。

静的役割(インナーマッスル)

最近の良く言われる体幹トレーニングは、この静的役割です。

 

静的役割とは、体幹を"固定する"という意味です。

 

体幹を固定することで、四肢を強く使うことができます。

 

体幹は四肢の土台となる部分です、

その土台が、グラグラであれば四肢も力を十分に入れることができません。

 

自分だけ柔らかいスポンジの上で、相撲をするようなものです。

これでは上手く力が入りません。

 

体幹の静的役割(インナーマッスル)を鍛えることで、四肢を強く使うことができます。

 

さらに、体幹のインナーマッスルを鍛えることでバランス能力が高くなります。

 

体幹のインナーマッスルを鍛えると外的な刺激(押される・ぐらつくなど)で重心が移動した際に反応が早くなり、バランス能力が向上します。

 

そのため、コンタクトスポーツ(サッカー・ラグビー・バスケなど)でパフォーマンスを向上させることができます。

 

高齢者でもバランス能力が良くなるという論文もあり、スポーツ選手だけでなく、どの世代でも非常に有効と言えます。

動的役割(グローバルマッスル)

体幹筋力

体幹の静的役割は先ほども書いたように有名になっていますが、動的役割は非常に軽視されがちです。

体幹は筋肉も大きく、強いエネルギーを生み出すことができるので動作を強くするために不可欠です。

 

動的役割とは、"体幹を動かす"という意味です。

 

例えば、ジャンプの動作では、まず屈みます。

屈んだ状態から、目いっぱい膝を伸ばす+身体を反らせます。

その力で高く・遠くに飛ぶことができます。

この身体を反らすという力は体幹の動的役割で行われます。

 

他には、サッカーでボールを蹴る際の動作です。

ボールを蹴る瞬間に膝の力でボールを蹴っていますが、実は蹴る瞬間には腹筋で体幹を曲げる力も多く働いています。

バレーボールなどでのスパイクを打つ時も同じように腹筋を使いエネルギーを生み出しています。

体幹可動域

体幹の動的役割は、筋肉がメインですが、その筋力を最大限に使うために可動域も必要です。

 

静的役割は可動域は必要ないため、体幹の可動域トレーニングなどはあまり実施しませんが、体幹の可動域が大きくなることでより強いエネルギーを生み出すことができます。

 

例えるなら、まったくしならない弓矢(可動域なし)では強い弓を射ることができません。

しかし、大きくしなる弓(可動域が大きい)であれば、強い弓を射ることができます。

 

体幹はこのように静的役割だけではありません。

動的役割の方が重要になる場面は多いと思います。

体幹の筋肉を使い分ける

体幹の静的役割・動的役割を必要な場面において使い分ける必要があります。

 

スポーツのパフォーマンス向上を目的に体幹トレーニングをされる方は、静的役割・動的役割を共にトレーニングする必要があります。

 

静的役割と動的役割を同時に鍛えることは難しいです。

 

静的役割では、プランクやヨガのようなトレーニング+ファンクショナルトレーニング。

動的役割では、クランチやデッドリフトのトレーニング+プライオメトリックトレーニング。

このように役割ごとに鍛えることが必要です。

 

ファンクショナルトレーニング・プライオメトリックトレーニングについてわからない方はこちらをご覧ください。

まとめ

体幹トレーニングは静的役割のみというイメージが強く拡散されてしまい、本来の動的役割を忘れがちです。

 

TABATAトレーニング(HIIT)もそうですが、本来ダイエット目的の運動ではないのに、TABATAトレーニング(HIIT)は脂肪燃焼効果がある。などと誤った情報が多く出回ってしまっていますので、確かな知識を付けるようにしましょう。

 

体幹トレーニングを行うことはスポーツ競技では非常に有利になりますので、よりパフォーマンスを向上するために行いましょう。

 

体幹トレーニングのやり方については別記事を書きたいと思いますので、またご覧ください。

 

ありがとうございました。

-トレーニング, トレーニング知識

© 2024 ASK+room Powered by AFFINGER5