アミノ酸スコアとは?

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アミノ酸スコアとは?【解説】

今回は『アミノ酸スコアとは?』です。

トレーニング中級者・上級者の方はアミノ酸スコアという言葉を聞いたことがあるかと思います。

トレーニング初心者の方は、聞いたことがない言葉かもしれません。

 

アミノ酸スコアは、トレーニングされる方だけでなく健康増進のためにも知っておいた方が良いものです。

 

今回は、アミノ酸スコアについて解説していきます。

アミノ酸スコアとは?

アミノ酸スコアとは、1973年にFAO(国際連合食糧農業機関)とWHO(世界保健機構)が発表したアミノ酸を評価するものです。

 

そして、1985年にFAO・WHO・UNU(国際連合大学)が新たなアミノ酸スコアを発表しました。

 

アミノ酸(タンパク質)は20種類から構成されています。

そして、その中でも

  • 11種類は"非必須アミノ酸"
  • 9種類は"必須アミノ酸"

に分けられます。

 

必須アミノ酸は、身体では生成できないため食事などで摂取しなければなりません。

 

その"食品・サプリメントにアミノ酸が十分な量入っているか"というのがアミノ酸スコアの評価する部分となります。

 

一言で言えば

アミノ酸スコアとは、アミノ酸(タンパク質)の"質"を評価するものです。

アミノ酸スコアは100点満点の評価となります。

つまり、アミノ酸スコア100点というのが理想です。

どのように評価しているのか?

アミノ酸スコアをどのように評価しているかというと、必須アミノ酸9種類に対して、基準量というものが定められています。

FAO/WHO/UNU(1985年)アミノ酸基準値

アミノ酸

1985年基準値 (mg)

イソロイシン

180

ロイシン

410

リジン

360

含硫アミノ酸(メチオニン+ システイン)

160

芳香族アミノ酸(フェニルアラニン+ チロシン)

390

トレオニン

210

トリプトファン

70

バリン

220

ヒスチジン

120

 

これらの基準量をすべて満たしている食品は、アミノ酸スコア100点ということになります。

1つでも基準量を満たしていなければ100点にはなりません。

 

アミノ酸スコアは100点でないとダメなのか?

結論からいうとアミノ酸スコア100点でなくても大丈夫です。

 

しかし、アミノ酸はすべて基準量を超えなければ効果を発揮できません。

 

そのため、アミノ酸スコア80点の食品だけ食べていても、必須アミノ酸の足りない部分があるということなので、思うように筋肉がつかない・疲労改善しないなどということが起きる可能性があります。

 

しかし、たとえアミノ酸スコア80点の食品でも、違う食品で足りない必須アミノ酸を補うことでカバーすれば問題ありません。

 

そのため、アミノ酸スコアが100点でない場合は、一つの食べ物だけでアミノ酸(タンパク質)を摂取するのではなく、様々な食品で摂取するようにしましょう。

 

ただ、アミノ酸スコアが100点の食品であれば、必須アミノ酸は十分に足りるということになります。

しかし、栄養が偏らないように様々な食品を食べるのが良いです。

アミノ酸スコアの高い食品

いくつかの食品のアミノ酸スコアを紹介します。

食品名 アミノ酸スコア 第一制限アミノ酸
大豆 100
100
牛乳 100
牛肉・豚肉・鶏肉 100
魚類 100
プロセスチーズ 91 メチオニン
黒イモ 84 イソロイシン
ジャガイモ 68 ロイシン
精白米 65 リジン
みかん 50 ロイシン
トマト 48 ロイシン

2)文献引用

 

第一制限アミノ酸とは、その食品に含まれている必須アミノ酸の中で最小値のアミノ酸を指します。

つまり、一番足りていないアミノ酸ということになります。

プロテインのアミノ酸スコアは?

プロテインのアミノ酸スコアは、ほとんどの商品(ホエイプロテイン)がアミノ酸スコア100点になっています。

 

ヨーグルトの上澄み液から作られているホエイプロテインであれば、ヨーグルト自体がアミノ酸スコア100点ですので、ほぼほぼのプロテインはアミノ酸スコア100点かと思います。

 

しかし、検索した結果アミノ酸スコア100点でないものもあるみたいなので購入時には注意しましょう。

 

アミノ酸スコア100点のタンパク質を簡単に摂取できるプロテインは、やはり筋肉強化・健康維持に非常に重要なものだと思います。

まとめ

今回はアミノ酸スコアについて書かせて頂きました。

 

アミノ酸(タンパク質)は、非常に奥が深いものです。

アミノ酸スコアを知っているのと、知らないのとでは大きく筋肥大・健康増進・ダイエットなどに差が開くと思います。

 

ただ、基準量のタンパク質を摂取するだけでなく、アミノ酸スコアを意識することでより筋肥大・健康増進・ダイエットなどに繋がると思います。

 

普段からアミノ酸スコアを少しだけ意識をして、様々な食べ物をバランス良く食べて、健康増進しましょう。

 

ありがとうございました。

参考・引用文献

  1. 山口 迪夫 新しいアミノ酸スコアをめぐる問題 栄養学雑誌 1987年 45 巻 2 号 85-90
  2. 食品たんぱく質の栄養価としての 「アミノ酸スコア」 No.46 Dec. 2005 https://www.jfrl.or.jp/storage/file/news_no46.pdf

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